デトロイト・ピストンズが2025-26シーズンのNBA東地区の首位シード(第1シード)を確実なものとした。チームは56勝21敗という驚異的な成績を記録しており、これはフランチャイズ史上2008年以来初めての50勝超えシーズンとなる。プレーオフ開幕を前に、かつて「バッドボーイズ」として名を馳せたモータータウンの球団が、再びNBA最高峰の舞台で頂点を目指している。

18年ぶりの地区優勝、そして東地区首位へ
ピストンズは4月2日、トロント・ラプターズを127-116で下し、2008年以来となるセントラル地区優勝を確定。さらに東地区のボストン・セルティックスとの差を4.5ゲームに広げ、プレーオフ初戦のホームコートアドバンテージを事実上手中にした。シーズン最終戦は4月12日で、プレーオフは4月18日に開幕する。
今シーズンのピストンズが東地区首位に立つのは、2006-07シーズン(チャウンシー・ビラップスらが率いたチームがLeBron James率いるキャブスに東カンファレンスファイナルで敗れた年)以来のこと。近年は再建期にあったチームが、わずか数シーズンで劇的な復活を遂げたことは、NBA史上でも稀な快挙として注目されている。
エース不在でも勝ち続けるチーム力
今シーズンの最大のドラマは、エースのケイド・カニングハム(背番号2)が肺虚脱(気胸)という重傷を負いながらも、チームが勝ち続けたことだ。カニングハムは3月17日の試合中にワシントンのトレ・ジョンソンの膝がみぞおちに入る形で負傷し、シーズン残り試合の出場が危ぶまれている。しかしピストンズは彼の離脱後も6勝2敗のペースを保ち、チームの総合力の高さを示している。
カニングハム自身は今シーズン、平均26.1得点・9.1アシスト・6.1リバウンドという圧巻のスタッツを記録し、オールスターおよびオールNBAの選考に名を連ねた。ただし、65試合出場要件を満たせなかった(61試合出場)ため、各種アワードの受賞資格を失った点は惜しまれる。プレーオフ開幕(4月18日)への復帰に向けては楽観的な見方が強く、ファンとチームは朗報を待ち続けている。
注目のロスター:若手とベテランの融合
ピストンズの強さは、カニングハムだけに依存しないロスターの厚みにある。センターのジェイレン・デューレンはダブルダブルを量産し、セカンドイヤーのオーサー・トンプソンは守備とアスレチシズムで存在感を示す。ベテランのトバイアス・ハリスやカリス・ルバートが控えに回っても質の高いプレーを提供しており、ヘッドコーチJ.B.ビッカースタッフが9人のローテーションを固定し、チームとしての完成度を高めてきた。
今後の展望:プレーオフ優勝争いの台風の目
東地区の首位シードを持つピストンズは、プレーイントーナメントの勝者(第8シード)と初戦で対戦することになる。カニングハムが健康な状態でプレーオフに臨めれば、OKCサンダーやボストン・セルティックスと並んで優勝争いの主役になる可能性は十分ある。
かつてアイザイア・トーマス、デニス・ロッドマン、ビル・レインビア、そしてチャウンシー・ビラップスらがコートを踏みしめたデトロイトに、新たな黄金時代の幕が開けようとしている。「デトロイト・バスケットボール」の復活を、世界中のNBAファンが注目している。
バッシュ.com 